NAGAREKAWA BATON
流川BATON
あなたに逢いに来ました流川へ行く時、思い浮かぶのは
そこに働く人、思いを寄せる人、一緒に騒ぎたい人、愚痴を聞いてほしい人
そんな流川の"顔"をバトンを渡すように思いでツナイデみました
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KEITA Edo 江戸 啓太さん

江戸屋
親しみやすさと柔軟な料理スタイルでひと時に寄り添う

薬研堀通りミズノビル4階の奥、ドアの上でほのかに輝く「江戸屋」のネームプレート。立町にある「鉄板焼きとワイン F.L.a.T」の共同経営者である江戸啓太さんが2号店として2022年にオープンさせたお店だ。様々なワインを取り扱い、洋食がメインな「F.L.a.T」に対し、江戸屋は日本酒と鉄板料理、おばんざいが主力。黒と白を基調としたシックな雰囲気の店内に日本酒の瓶がズラリと並ぶ。

老舗居酒屋で飲食の面白さを実感

髭がチャームポイントの江戸さんは、10代から流川の飲食店で働き、10年以上のキャリアを持つ。しかし、若い時は飲食業に興味はなく、「もともとは消防士になりたかった。料理をするなんて思ってなかったです」と笑う。公務員試験がうまくいかず、家でぶらぶらしていた時期に親から親戚のお店で働くことを勧められた。そのお店が「ひろしま丸かじり 中ちゃん」。創業50年以上、観光客も常連客も多い人気の老舗居酒屋だ。

最初はお金を稼ぐためにと思って始めたバイトだったが、思いがけず10年続いた。「19歳の時に入ったので、人前で話すのも苦手で敬語もろくに使えず、注意を受けることもありました。だけど自分の知らないことを知っている年上の人から色々なことを教えてもらえるのが楽しくて、気づけば10年続けていましたね」。その後、コロナ禍だったものの、その中でどれだけできるかチャレンジしたいと思い、2021年に「F.L.a.T」、翌年に「江戸屋」をオープンさせた。

可能な限り希望に応じて料理を提供

お店はもともと知り合いのお好み焼き屋が入っていた場所で、内装塗装などは江戸さん自身で仕上げた。鉄板料理店と銘打っているものの、メニューになくても作れるなら作るというスタンス。「あるものはある、ないものはない」と江戸さんが言うように、実際はメニューにないものばっかり出しているそうだ。「冷蔵庫に限りがあるので限界はありますが、なるべくお客さんの希望に寄り添って提供したいと思っています」。出してみたら意外と人気だったと話すのは鰹と昆布のダシから作る味噌汁。「ダシは時間をかけてとらないとおいしくないから毎日ちゃんととらないといけないんで、ちょっとメニューに入れたのは失敗したなと(笑)」。

お洒落な創作料理からほっとするような炊き込みご飯、珍しい牛のせんじがら、中ちゃんの看板メニューのウニクレソンをアレンジした居酒屋メニューまで、お客さんファーストで提供している。季節ごとに仕入れる食材や記載するメニューも異なるが、年中置いているのが生牡蠣だ。九州、東北、北海道など、その時々で甘くておいしい牡蠣を厳選。時期で産地が変わるため、シーズンを通じて様々な土地の生牡蠣を食べ比べることができる。日本酒は東北に住む親族から送ってもらったり、他県に行くときに買い付けしたりし、13種類ぐらいを揃える。料理に合うように辛口が多い。

年下にも親しまれる気さくな人柄

お店にはSNSや知り合いの紹介などで20代~30代が多く来店する。気さくな江戸さんのため、年下からも絡まれやすいそうだが、「この店のコンセプトが僕自身(笑)。1人でとか、1品や1杯だけの注文でも全然かまわないので気軽に来てほしいですね。リピートしてくれると嬉しい」と笑う。先輩に相談したり、後輩にはグチを話したりと、年功序列もある流川で年上とも年下とも万遍なく付き合いがある。豪快そうな見た目とは違い、江戸さんの真面目さはお店の経営について語る言葉からもうかがえる。「開店して1年以上が経ちましたが、まだまだ自分は甘い、真摯にやらないといけないと痛感しました。自分がやった分だけ跳ね返ってくるので、難しいこともありますが、もっとやれることもあるんじゃないかと思っています」。

良くも悪くも変化する、活気に溢れてほしいまち

10代の頃から流川に携わっている江戸さんにとって、流川は「変化し続けるまち」。コロナ禍前も良く知っているため、「人が増えれば関東や関西にも負けてないまちだと思いますし、もっと良くなってほしい。ファッションと同じようにお店や料理も流行があるので、自分も上手く乗っていきたいですね」。新たなチャレンジやスキルアップを模索し続ける中で、さらに流川が活気づき、盛り上がることを願っている。

【店舗情報】
江戸屋
〒730-0027 広島市中区薬研堀7-1 ミズノビル 4F
営業時間/~翌1:00 定休日/不定休
TEL/090-7503-5530
※営業日等は変わる可能性があります。事前にご確認のうえお出かけください。
妹と同級生の女の子で2023年にお店をオープンしたばかり。明るくて面白い、元気のよい子で応援したくなります。
「Emily」
佐々木 笑里さん
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